実戦最強の居合|自由組太刀®を戦う剣士たち

実戦最強の居合

自由組太刀®を戦う剣士

斬られずに、斬る。
そこに、言い訳はない。

自由組太刀®は、古流無外流とは別に作られた現代スポーツではない。形と約束組太刀に伝わる技を、自由な攻防の中で実践し、証明するための体系である。

「実戦最強の居合」は、そんな自由組太刀®全日本王者と、その座を狙う剣士たちの戦いを追う連続ドキュメントです。

流派でも、肩書でも、段位でも、所属でもない。
実際に相手と向き合い、その一瞬に技を通した者が勝つ。
目指すはただ一人だけに許された「実戦最強の居合」の使い手の称号「斬 -ZAN-」

これは、「斬 -ZAN- 全日本居合道選手権大会 自由組太刀®」へ向かう剣士たちと、その戦いの軌跡を記録します。

「実戦最強の居合」とは

誰が見ても、斬られたと分かる

自由組太刀®は、形の優劣を否定するためにつくられたものではありません。

誰が見ても、斬られたと分かる。
実力で、勝ち負けが決まる。
流派にかかわらず、同じ判定基準で戦う。

塩川・新名伝 無外流第17代宗家・武田鵬玉が自由組太刀®に求めたものは、居合の実戦性と、公平な勝負でした。

勝つのは、肩書のある者ではない。
組織の力に守られた者でもない。
審判との関係に恵まれた者でもない。

その場で、斬られずに斬った者である。

「実戦最強の居合」は、名乗るものではなく、戦って決める

ここでいう「実戦最強の居合」とは、自流の強さを一方的に標榜する言葉ではありません。

塩川・新名伝 無外流に伝わる技を、自由組太刀®による自由攻防の中で実際に検証する。同時に、他流派の剣士にも門戸を開き、同じルール、同じ判定基準のもとで直接競い合う。

異なる流派の技と向き合い、互いに学び、技術を高める。その戦いを積み重ねた先で、勝ち残った剣士が「実戦最強の居合」の座に立つ。

それが、自由組太刀®と、オープントーナメント「斬-ZAN- 全日本居合道選手権大会」のコンセプトです。

連続ドキュメント「実戦最強の居合」

実戦最強の座を争う剣士たち

箕輪朱翼

百人組太刀を記録上最速の54分52秒で完遂した、自由組太刀®の天才。2024年の決勝敗退を乗り越え、2025年に初優勝、2026年には二連覇を達成。現在、「実戦最強の居合」の座に立つ王者である。

鶴澤和樹

2024年、「実戦最強の居合」の頂点に立った王者。翌年、王座を失っても戦いを止めず、再びその座を奪い返すために立ち上がった。連続ドキュメントは、鶴澤の再起と王座奪還への道を追う。

小池敏之

鮮やかな後の先で、天才・箕輪朱翼を脅かしてきた「箕輪キラー」。いまだ王座には届いていない。だが、その異能の強さは誰もが認める。自由組太刀®を代表する、無冠の強者である。

オープントーナメント
「斬 -ZAN- 全日本居合道選手権大会 自由組太刀®」

自由組太刀®の日本一を決める全日本大会は、これまで十回にわたって開催されてきた。剣士たちは段位や肩書きを離れ、ただ一人の「実戦最強」を懸けて戦う。

2026年7月4日、第10回大会を横浜武道館で開催。前年王者・箕輪朱翼が再び頂点に立ち、大会二連覇を達成した。

自由組太刀®とは

自由組太刀®は、古流としての無外流を実戦で証明する

「自由組太刀®」という名称と、自由な攻防によって強さを検証する体系は、塩川・新名伝 無外流第17代宗家・武田鵬玉が創始・体系化したものです。

しかし、自由組太刀®は、古流としての無外流の外側に、現代競技を付け加えたものではありません。

「約束された形や組太刀が古流であり、自由な攻防を行う自由組太刀®は現代競技である」という二分は正しくありません。

自由組太刀®という形式が現代に体系化されたことと、そこで使われる技術や思想が古流無外流のものではないことは、まったく別の問題です。

古流とは、古い動きをクラシックに再現することだけではありません。流派に伝わる技術と、その技術を生んだ思想・原理を継承し、時代が変わっても武道として生かし続けることです。

流祖・辻月丹の時代、無外流は激しい実戦の稽古を行っていたと伝えられています。

稽古が終わるころには、刃引きの刀から落ちた刃こぼれが、床に散らばっていたともいいます。それほど、相手と実際に向き合い、刀を交える稽古を重んじていたという伝承です。

無外流は、形だけを伝えてきた流派ではありません。

相手と向き合う組太刀があり、刀で実際に斬る試し斬りがある。塩川寶祥宗家、新名玉宗宗家も、組太刀と試し斬りを重視してきました。

武田鵬玉が自由組太刀®によって問い直したのは、形と約束組太刀で学んだ技が、予定どおりに動かない相手にも通用するのかという、武道本来の問題です。

鵬玉会では、形で技を学び、約束組太刀で間合いと理合を学び、自由組太刀®で自由に動く相手に技を通し、試し斬りで刀法を証明します。

形・約束組太刀・自由組太刀®・試し斬りは、別々の競技ではありません。

古流無外流の技を受け継ぎ、実践し、証明する「四位一体の術」です。

したがって、自由組太刀®は、古流とは無関係な現代スポーツではありません。

古流無外流の技を形の中だけに閉じ込めず、生きた攻防の中で運用し、その実戦性を証明するための体系です。

「武道の根幹は、強さである。ならば、居合の命は組太刀と試し斬りだ。」

塩川・新名伝 無外流第17代宗家
武田鵬玉

その技術、思想、稽古体系については、自由組太刀®公式解説をご覧ください。