学べるもの
「形」「組太刀」「試し斬り」そして「禅」
形(かた)

無外流の形は「最短・最速・最小」を目指す形です。
学ぶ形は、次の通りです。
入門後の基本 基本一 / 基本二 / 基本三
座技
五用 真 / 連 / 左 / 右 / 捨
五箇 水月 / 陰中陽 / 陽中陰 / 響き返し / 破図味
立ち技
五応 胸尽し / 円要 / 両車 / 野送り / 玉光
走り懸り 前腰 / 夢想返し / 廻り懸り / 右の敵 / 四方
師範格になると、内伝五本・奥伝三本を宗家に学べます。
内伝
訊雷 / 見返り / 月影感応 / 一陣 / 梢風
奥伝
三行一致 / 神門 / 万法帰一刀
これら28本は、28本の違う形ではありません。「敵によって転化をなすは兵法の定理なり」と言いますが、敵の動きによって、一瞬で変化する、その考え方を動きにこめて流派に残されたものだと考えれば、すべて同じ形である、とも言えるでしょう。この形を学ぶことで、無外流の考え方と動き方を学びます。
鵬玉会なら、斬れる動き、刃筋、フォームで形を学べます。
組太刀(くみたち)

組太刀は実際に打ちあうものです。
形として残された「約束組太刀」「自由組太刀」(鵬玉会では便宜上そう呼びます)の2つがあります。
「約束組太刀」は、流派の考え方を動きに残した「形」です。
打太刀(うちたち;負ける方)と仕太刀(しだち;勝つ方)に分かれて約束された形通りに動きます。
「自由組太刀」は「このような動きをしなければならない」という決まりがありません。鵬玉会では、無外流の考え方を「さばきかた」として抽出し、それを段階に応じて学びます。誰でもできるようになるナレッジの積み上げがあるのが鵬玉会の特徴です。
約束組太刀
居合形
太刀打之形 北斗/太白/稲妻/霞/流星
脇差之形 切留/突留/受流し/切上/位詰
(脇差之形については、膝が悪い人のために立って行うもの、さらにそれを太刀に持ち替えたものの、それぞれ5種ずつがあります)
剣術形
獅王剣/翻車刀/神明剣/水月感応/玉簾不断
神道流剣術
相寸/相寸逆/鷲/左輪/乳拂/受返/二刀合/擦込/受流/咽中/三受留/突出
自由組太刀はサバキ1番~7番を学び、70%の動きで軽く合わせるスパーリングを稽古します。
「武道の根幹は強さである。ならば居合の命は組太刀と試し斬りである」この場合の組太刀は、約束組太刀ではなく、自由組太刀。まさに居合とは自由組太刀なのです。
自由組太刀を学べるのは、鵬玉会だけです。
試し斬り

「居合の本義は抜刀の一瞬にあり」この抜刀の、抜き打ちの初太刀だけが居合で、それ以降は剣術だというこの言葉にしたがい、無外流では抜き打ちの初太刀で斬ることにこだわります。「抜き即斬」難易度に合わせて、昇段審査の受審資格が定められています。
形の初太刀、抜き打ちで斬る。それに徹底してこだわるのが、無外流の特徴です。
鵬玉会なら、抜き打ちで斬ることを学べます。
禅

皇室は天台宗、貴族は真言宗、庶民は浄土宗系と言いますが、「生死と常に向き合う」武士は臨済宗の禅と密接に結びつきました。
皇室は天台宗、貴族は真言宗、庶民は浄土宗系と言いますが、「生死と常に向き合う」武士は臨済宗の禅と密接に結びつきました。 仏教の大学、花園大学の学長であり、直心影流の師範でもいらした故大森曹玄老師は「禅と自流の関係を語る剣客は多い。しかし、「我が剣は禅なり」と言い切ったのは無外流の流祖辻月丹だけである」とおっしゃいました。
そして、故塩川宗家に無外流を学ばれました。
私たち鵬玉会もこれにならい、臨済宗妙心寺派で、武田信玄公菩提寺の山梨県乾徳山恵林寺の古川周賢老大師に学ぶほか、稽古の初めにテーマをもうけつつ軽く座禅を組んでいます。
鵬玉会なら、禅を自分の希望にあわせて触れることができます。
護身術
無外流の考え方を、無外流の哲学とするなら、それを使っての護身術も内弟子たちは学びます。形や組太刀を学んだ結果できること。この稽古風景は対短刀術。すべて無外流の動きの応用です。