連載自伝「孤高 ― 三千分の一 無外流宗家継承 ―」

孤高

― 三千分の一 無外流宗家継承 ―

前書き

国際居合道連盟 鵬玉会(ほうぎょくかい)。

その公式WEBで今、安村凰玉の「マドンナの鵬玉会」が連載されている。

原稿が一本ずつアップされていくのを日々読んでいるうちに、俺は気づいた。

これは、彼女のプロフィールではない。

彼女の目を通して描かれた、鵬玉会の歴史だ。

今や鵬玉会は、古流最大級の流派である無外流の中で、最大の団体となった。

だが、もちろん、最初からそうだったわけではない。

何もないところから始まり、いくつもの壁にぶつかり、そのたびに決断を重ねて、ここまで来た。

安村凰玉をはじめ、幹部たちそれぞれの側から見た歴史がある。

そして、鵬玉会を率い、決断をし続けてきた俺にしか書けない歴史がある。

その両方がなければ、鵬玉会の全体像は見えてこないじゃないか。

俺は、はぐれ者だった。

この世界の理不尽と戦いながら、それでも夢を追い続けた。

そして、師である新名玉宗宗家の三千人の弟子の中からただ一人、無外流を継承し、塩川・新名伝 無外流 第17代宗家となった。

だが、そんなことはゴールではない。

やらなければならないことは、まだ山ほどある。

居合の再定義は、俺にかかっている。

俺は、本気でそう思っている。

ここから書くことは、あくまで、俺が見て、考え、決断してきた歴史だ。

俺の人生は、特殊な例に見えるかもしれない。

だが、俺は最初から特別な人間だったわけではない。

何者でもない、一人のはぐれ者だった。

これは、何者でもなかった俺が、何者かになるまでの話だ。

そして、誰もが何者かになれる道を、これから作っていく話でもある。

塩川・新名伝 無外流 第17代宗家

武田鵬玉

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【第一部 血】