わが師 新名玉宗と
前書き
私は1976年に極真空手に足を踏み入れた。
当時は「ケンカ空手」と呼ばれたころで、子どもなんていなかったから、13歳の私は稽古が怖くて仕方なかった。それでも歯をくいしばり、がんばり、続けていった。
だから私の武道歴は50年に及ぶ。
ほかにももっと賢い道はあっただろうに、続けてしまった。
これだけ続けてここに至れば、何を言われても「黙れ、はなたれ小僧」と言う資格はあるのではないかと思う。
東京に出てきて、当時の仕事の関係で居合をすることになったのが2006年。すぐにわが師、無外流明思派宗家の新名玉宗は私に気づいたと言う。宗家曰く「あんたを指導できるのは、俺だけだと思ったよ」
あれから20年近く。宗家の直接・個人指導は今も受けている。メールで気になるものはフォルダに入れている。これを後に残さずにいるのは大変な損失になる可能性がある。
私は思いつくまま、わが師新名玉宗とのやりとりをつづっておこうと思う。
これは私たちの話だ。
言葉や思い出はあふれてまとまらないが、時系列にまとめるのはあとからゆっくりやればよい。
まずは書きながら、「あれの意味はどうとらえればよいだろうか」と考えていきたい。
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