無外流の試し斬り

無外流の試し斬りは抜き即斬!

居合の本義は抜刀の一瞬にあり!
無外流居合は抜き打ち初太刀

斬れなければ昇段審査を受けられない

 武道家で実戦を謳う方は多くいますが、実際にやった人は私は、無外流の先代 塩川寶祥宗家以外に知りません。
 戦時中は敵機を18機撃墜したエースパイロットとして。(世界どこの軍でも、10機以上撃墜したパイロットはエースパイロットとして認定されます)戦後は博徒の賭場荒しをして修羅場をくぐっています。
 合気道は植芝盛平の高弟として、あちこちの道場に植芝先生の指示で道場破りをし、空手は四大流派糸東流の開祖摩文仁賢和先生に学び、糸東流の宗家を継承し、杖道は全日本杖道連盟(初代会長は安部晋太郎氏、三代目会長は安部晋三元総理)という実戦の人が塩川寶祥先代宗家です。
 「文句があったらかかってこい」が口癖の塩川宗家、「斬れない居合はただの踊りだ」と実践の姿勢を崩さない新名玉宗宗家の系譜である鵬玉会は、実践することを厳格に守っています。

無外流が最後に目指すのは、”置き藁”を水月の初太刀で斬る試し斬り。

各段位既定の試し斬り

 各段位の試し斬り規定は以下の通りです。
 昇段審査を受ける資格を得るために、試し斬り稽古を会員は各道場で行っています。
 男性は畳表一畳巻き、女性は半畳巻きで、見極めできる人の立会いが必要です。
初段;左右の袈裟斬りで斬れていること。
弐段;初段取得後1年以上修業した者で、左右の袈裟斬りと、左右の逆袈裟斬りで斬れていること。
参段;弐段取得後1年以上修業した者で、横一文字で斬れていること。
四段;参段取得後1年以上修業した者で、基本2の初太刀(抜き打ち逆袈裟)で斬れていること。
五段;四段取得後2年以上修業した者で、基本1の初太刀(抜き打ち横一文字)で斬れていること。
六段(一次);五段取得後2年以上修業した者で、水月の初太刀(座技抜き打ち横一文字)で斬れていること。

試し斬りの全日本居合道選手権大会。第6回 2022年度は福岡城 国重要指定文化財多門櫓、第7回 2023年度は国宝松本城、第8回 2024年度は箱館五稜郭 箱館奉行所。各行政の長が名誉大会実行委員長をしてくださり、教育委員会のご後援を得る。こんな場所で刀を振れるのが鵬玉会。

その形は正しいか?試してみなければわからない

 この昇段のための試し斬りのほか、秋に行われる無外流の試し斬りの全日本(各支部持ち回り)のため、無外流すべての形の初太刀で斬る稽古を重ねます。
 「抜き即斬」。鮮やかな、抜き打ちの初太刀で斬れるかを研究することができるのが、鵬玉会の無外流です。

一般の会員は知らない内伝「梢風(しょううふ)」逆手抜刀では斬れない、という通説を覆せるか挑戦。