「はーん、これが修行ってものなのねー」安村凰玉が語る マドンナの鵬玉会【第三回】

「はーん、これが修行ってものなのねー」

安村凰玉が語る

マドンナの鵬玉会【第三回】

居合に憧れながらも、「これは自分には縁がない。だって女性だし、もう始めるのには遅いだろう」と思い込んでいた一人の女性がいた。

望んでいたのは、道場の隅で邪魔にならないように刀を振ることだけ。大会も、昇段も、人前での演武も考えていなかった。

その女性は後に、国際居合道連盟 鵬玉会副長、錬士七段・安村凰玉となるのです。

安村凰玉は、なぜ鵬玉会を選び、武田鵬玉の居合を追い始めたのか。

その過激におもしろい物語のはじまりです。

ゲスト|安村凰玉

インタビュー|田中知博 副長補佐

構成・編集|鵬玉会編集部


安村凰玉副長(以下、副長); 武道とはどういうものなのか。
稽古とはどういうものなのか。
それすら、まだよく分かってなかったのよ。

田中知博副長補佐(以下、タナカ); 今は令和ですし、武道との縁は、もはやほとんどの日本人にとって遠い時代の話ですからねえ。

副長; 久松小学校の体育館で稽古が始まった頃のことなんだけど……。
稽古をしている横に、武田会長が、まだ幼かった、会長のお子様のすみれちゃんと菊ちゃんを連れてきたことがあったのよ。

タナカ; というか、私が知っている限り、二人が小さい頃はよく来ていたんでしょう?
先代・新名玉宗宗家と武田会長の稽古の時も、二人は行っていたらしいですよ。

「ご宗家の好きな色はなに?」

と、会長のお嬢さんのすみれちゃんはよく話しかけていたとか(笑)。
会員がそんなことを聞いたら、破門にされそうです(笑)。

副長; そのおかげで、二人は四歳、五歳の頃から自然と居合を始めるようになったんだと思う。
ただ、二人は、私たちが稽古をしているすぐそばで、

キャーキャー。

こちらは必死に集中して稽古をしている。

タナカ; (爆)。

副長; そのすぐ横では、子どもたちが楽しそうにはしゃいでいる。

タナカ; (笑)。カオスですね。

副長; でも私は、

「これはきっと、集中を切らさないための稽古をするために、会長はわざと子どもたちを連れてきたんだ」

と思ってたのよ。

タナカ; (爆)。

副長; そして心の中で、

「はーん、これが修行ってものなのねー」

と……。